2023年12月6日水曜日

【チケットトゥライド】兄貴(経路)は死んだ! もういない(繋げない)!だけど!俺の背中(手札)に !この胸(スコア)に!一つ(減点)となって生き続ける!

これは「箪笥 Advent Calendar 2023」の7日目の記事です。

卓ゲ箪笥 Advent Calendar 2023 - Adventar

どうも。どっことです。お久しぶりです。

アグリコラにかまけて色々なボードゲームをBGAで遊んでいます。だってリアルタイムで遊ぶには時間かかるし、そもそもみんな強すぎて全然勝てないし、もうムリ...リスカしょ...状態です。(本当はアグリコラで沢山遊びたいですし、勝ちたいですよ?本当ですよ?)

そんな私が手を出しているのは比較的短時間で遊べるものですが、その中でも前から気になっていたチケットトゥライドというゲームについて今回はネタにしたいと思います。

とはいえ、ゲームのルールを解説するのは非常にダルイ既に沢山の先駆者がいらっしゃるので、このブログでは私なりに見つけた「こうすれば勝率が高くなりやすい」を(私の備忘録を含めて)紹介したいと思います。

優劣のあるカードを扱うゲームを遊ぶときに

「目的地カードを全部覚えてないと勝てないよ...」

というのがあります。安心してください。その通りです。ただし「勝てない」のはあくまで「(めっちゃ強い人に)勝てない」というだけで、「チョット強い人」や「ちょっとドロー運がいい人」くらいであれば目的地カードを全く覚えていなくても勝てます。(ELOでいうところの300ptくらいを想定)

「めっちゃ強い人」は「目的地カードを全部、もしくは重要度の高いものを把握していて、対戦相手のアクションからどういう行動をしてくるかを予想、それに合わせて柔軟に対応できる人」を指します。つまり、ほとんど当てはまらないです(持論)。後述する「勝率が高くなりやすいパターン」を意識してアクションしてもらえれば、「チョット強い人」くらいの勝率でゲームに参加できると思います。

1点だけ注意ですがこれから記述する原則は、私どっことが主戦場としている「二人戦」を前提としています。「三人戦」「四人戦」でも大きくは外れないと思いますが、人数やルールの関係から臨機応変にアクションを変えなければならないという点で、勝率の向上はより難しいと考えられます。

さて、それでは「勝率が高くなりやすいパターン」を紹介していきます。

勝率が高くなりやすいパターン

最終的経路を意識して、初期手札を選択する

当たり前ですが、最終的にどのような繋げ方をするのか、ちゃんとビジョンを持って初期手札(目的地)を選びましょう。その際、ポイントとなるのは「最終的に5,6つの路線を5つは繋げられるようなビジョンを持つ」ということです。得点源として5,6路線による10,15点は非常に強力です。これを厳守すれば、初期手札が弱くても十分に勝てる見込みがあります。

最終的な経路パターンとして、例えば以下を主軸とすることができます。というかほとんどこれのどれかです。

  • バンクーバー - モントリオール(20p):白6 - 無色6 - 黒6
  • シアトル - ニューヨーク (22p): 黄色6 - オレンジ6 - ピンク6
  • ロサンゼルス - マイアミ(19p):黒6 - 緑6 - 赤6

カードの獲得は非公開デッキからドロー

ワイルドカードをできる限り持つことが重要です。序盤はひたすら非公開からドローしましょう。「この道には必ず通したいから絶対に必要」という5,6路線の色だけは例外として、ひたすらドローしてください。この例外とは前述した経路パターンにあたります。ただし気を付けないといけないのは、公開カードから取ると何を集めようとしているのか相手にかなり知られてしまうことです。前項の経路パターンが頭にある対戦相手なら、「こいつ、このルート狙ってるな...止めといたろ」というムーブも取られかねません。公開カードから、どの色のカードを、どのタイミングで取るかも重要です。

線路の配置は手札が36~40枚程度になるまで

ひたすら手札を溜め込んでください。溜め込んで一気に放出したほうが圧倒的に強いです。小出しで路線を繋がないでください。小出しにすると以下がデメリットとなります。

  • 相手がどの路線を繋げようとしているか予測しやすくなる
  • 短い経路をつなぎがちになり、得点が伸びない
  • 手数を多くなり、手札を最終的に使い切れない

勝率が高くなりやすいパターンとして、私なりの原則を紹介しました。なかなか勝てないという人は、参考にしていただけると非常に嬉しいです。

2022年12月9日金曜日

2022年が終わるので総括、2023年への抱負

どうも、どっことです。

2018年にアグリコラ備忘録を初めて早4年。最後に更新した記事からもう1年経ってしまいました。BGAでゲームをし始めてから、私はアグリコラもさることながら、いろいろなボードゲームに触れることで日々のボードゲーム欲求を解消しています。

さて、とあるページで「2022年はBGAで75種類ゲームをやりたいです」などとぬかしてしまい、あとに引けなくなっていましたが、どうにかこの目標を達成することができました。BGAのTOPページで紹介される新作ゲームを中心に、軽量・中量級のゲームを幅広くプレイし、2022年12月時点で90種類のゲームをプレイすることができました。10月ごろは「これ本当に75種類できるのか...?」と不安に思っていましたが蓋を開けてみれば杞憂でした。

初めてプレイするゲームはどうしても手を出しにくいのが心情ですが、「最初なんだから負けて当たり前」くらいのモチベーションで手を出し続けたのが功を奏した気がします。今後余裕があれば、プレイしたゲームの中でオススメや私が夢中になっているゲームを紹介したいなと思います。

というわけで2022年は無事目標達成したわけですが、来たる2023年の抱負として、実はちょっとした目標を打ち立てています。それは「有名な重ゲーをプレーして、ELO100達成+できれば初勝利する」です。

2022年目標であるゲーム75種類を達成するにあたり、どうしても重ゲーを避けてしまう傾向にありました。ですので今回は避け気味だった重ゲーにフォーカスを入れて、新たなボードゲームを開拓していきたいと思います。現時点で初勝利を考えているものは以下です。結構有名どころ揃いだと思います。

  • ブルゴーニュ
  • ウイングスパン
  • オーディンの祝祭
  • カヴェルナ
  • ブルゴーニュの城

ただ重ゲーをプレイするにあたって、まとまった時間が確保しにくい事が目標の阻害要因になるかなと不安に思っています。これだけはどうにもならないので、最悪ターンベースによる長期スパンによるプレイをするしかないかなとも思っています。どうなんですかね、「なんでこの手を打ったんだっけ。。。」となりそうで怖いです。

そんな感じで、2023年まで残りわずか。みなさんもどうぞ悔いの残らない2022年をお過ごしください。

2021年7月30日金曜日

【アグリコラ】ダニィ!?アグリコラがBGAで無料で遊べるだと!?

どうも。どっことです。

コロナワクチン接種が開始され、世界でコロナ問題にひとつの終止符が打たれ(解決とはいっていない)ようとしている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。これまでの生活に戻るのは無理にしても、今よりも気楽に外に出て家族や友人と過ごせる日々が1日でも早く来るといいですね。

さて、ボードゲーマー?ボードゲーム界?には有名なのか分かりませんが、ボードゲームアリーナというWebサイトがあります。 

BOARD GAME ARENA https://boardgamearena.com/join?aboutmode

このサイトは、数多のボードゲームを世界中のプレイヤーと遊ぶことができるボードゲーマーにとって夢のようなサイトです。登録やゲームのプレイは無料で、一部サービスについてはプレミアム会員のみ利用可能となっているようです。私もサイトの存在は知っていましたが、これまでグッとくるゲームがなかったのであまり利用する機会が多くありませんでした。

ところがある時、Twitterで以下のツイートを見つけたのです。

もうね。第一声が「マッ!?!?」でしたよ。あの神ゲーアグリコラがオンラインで遊べるだと!?しかも無料で!?何事だよ!?と。大急ぎでBGAにログインしました。

あるじゃん!!!すごいぞBGA!!!

というわけで、この記事を見ているそこのあなたは、是非BGAでアグリコラをプレイしてみてください。登録していない人は登録しましょう。安心してください。無料です。無料でアグリコラが遊べるのです。こんなに嬉しい事がありますでしょうか(いやない) 。

ただ、いくつか注意書きがありまして…

まず、アグリコラ は現在BETA版とのことで、プレイ中に不具合が起こる可能性があります。そんな時は不具合報告フォームでどんどん報告しちゃいましょう。アグリコラを快適にプレイするためです。何を惜しむ事があるでしょうか(いやない)。

もう一つ、現状アグリコラは、プレミアムゲームという区別のゲームとなっており、無料会員は自分で卓を立てることができません。オートマッチングにより、プレミアム会員が卓を立ててくれるのを待つ必要があります。また、卓が立てられないので、ドラフトの種類も設定できず、すべてプレミアム会員様が設定したモノに乗っかる形となります。ん?そんなことは嫌?是非プレミアム会員になりましょう!

前述したとおり、アグリコラの他にもたくさんのボードゲームがあります。 プレミアムゲームは卓立て等の制限がありますが、そうでないものは何不自由なく無料で遊べます。(356種 2021/7/30時点)

最近はシンプルに遊べる宝石の煌きに手を出したりしています。今はアグリコラ覚書がメインのこのブログですが、これを機会に他のボードゲームをネタに記事を書いてみるのもアリかなぁと思っています。

以上です。

2019年9月8日日曜日

【アグリコラ】【覚書第13回】お前はこれから「牛が2頭欲しい」と2回だけ言っていい

どうも。どっことです。覚書第13回です。

宣言通り(どこかでしたっけ?)不定期更新を続けてきて今回はかなり間隔が開きました。ひとりでも楽しめるドミニオンオンラインを狂ったようにプレイしている事が影響していそうです。ノロイコワイ… 廃墟コワイ… 

それはさておき、先日友人たちとアグリコラをプレイしたとき「牛には獲得時期が2回ある」という話があがりました。今回はその話をネタにしようと思います。

アグリコラには家畜が3種類(羊、猪、牛)いて、家畜の頭数がスコアに影響します。それぞれの出現ステージは以下の通り。

  • 羊:ステージ1
  • 猪:ステージ3
  • 牛:ステージ4

サプライ上の家畜は1ラウンドごとに1頭増え、自分の農場にいる家畜は各ステージの終了時(次のステージに入る前?)に2頭以上いれば1頭繁殖します。

上記を踏まえてですが、まずはサプライから排出される家畜の頭数は以下の通りです。

  • 羊:14頭(ステージ1 ラウンド1に出た場合)
  • 猪:7頭(ステージ3 ラウンド8に出た場合)
  • 牛:5頭(ステージ4 ラウンド10に出た場合)

仮にすべての家畜をうまく繁殖できたとしたら、その時の総数は以下となります。

  • 羊:20頭
  • 猪:11頭
  • 牛:8頭

まあ家畜が出たときの、そのステージを含めた残りのステージ数と考えれば整理しやすいですね。(例えば牛なら、ステージ456の3回繁殖機会がある)

特に牛にフォーカスを当てて考えていきますが、「8頭なのだから皆で2頭ずつ分配出来れば平和な世界じゃん」とイメージ出来るかもですが、そうは問屋がおろしてくれません。なぜならサプライから排出される牛の数は最大5頭なのですから、繁殖した牛を横取りしたり、貢物できるシステムがない限り、牛2頭以上を所持しているプレイヤーがより多くの牛を得て、取れなかったプレイヤーとのスコア差を広げることとなります。そして、牛1頭獲得に1手使うのは(最終ラウンドを除いて)辛いところがあるので、通常は2頭となったタイミングで牛獲得を狙うのがデフォルトとなります。※上記している2回の獲得時期とは、この「サプライの牛が2頭となるタイミング」のことを指しています。

となれば「わいは牛2頭を獲得して勝ち組になるで!」と考えるのはもっともですが、そうなったときに非常に悩ましい問題にぶち当たります。そう、柵ですね。

柵はゲーム最序盤のステージ1から出てきますが、柵を作って牧場を用意するためには、木が必要です。「増員のために木やら葦やらひたすらかき集めて、やっと増員できたすぐ後にまた木が必要とかもうマヂ無理…リスカしょ…」となる最近の私の悩みですが、本当につらたんです。どこからその資源取ってくればいいんだよ…ただ上記のようにスコアで遅れを取らないためには、遅くてもステージ3までには柵を作って1,2マス程度でも牧場を作ったほうが良さそうです。

というところで、安直に対策を考えるなら以下の方針でしょうか。

①職業カード

木こり大先生、生け垣管理人大先生、大工様に力を借りましょう。特に生け垣管理人は今回のネタに限って言えば、中盤に1回、終盤に1回の計2回柵に行ったとしても、木6を節約してくれる素晴らしい方です。職業カードを出す手間を考えても確実にいい仕事をしてくれるでしょう。

②小進歩

小牧場はやはり壊れカードだった…!?を再認識させられるテーマですが、マジ強すぎです。みんなで仲良く使おうぜ!

木材へのフォーカスなら家具職人小屋でしょうか。浮いた木材やら手数で柵を作りに行きたいところです。

踏み粘土も良いですが、そうなるとレンガ大工の力も借りたいですね。

③木の家増築を諦める

②と重複するところがありますが、もうレンガ戦略で増築して使わない木材を柵にあてれば良いじゃん。レンガ戦略は以前も考察しましたが、建て直しがめくれるタイミングにも影響するので、日雇い農夫にも一役かって貰って、やはり相変わらずの序盤の忙しさよ…。あと移動住宅も言わずもがな強い。

さいごに

とりあえずこんなところですかね。気が向いたら適当に追記します。

 

2019年5月4日土曜日

【アグリコラ】【覚書第12回】資材市場に通うことによる弊害

どうも、どっことです。覚書第12回です。

アグリコラの拡張カード 『アルティフェクスデッキ』が発売されてから2か月経ちますが、皆さんGWをどのようにお過ごしでしょうか。可能であれば毎日アグリコラと共に過ごしたいという気持ちの反面、「本当にこれでいいの...?」という後ろめたい気持ちに苦悩している10連休をお過ごしなのではないでしょうか。大丈夫です。ぜひ10連休をアグリコラと過ごしてください。

さて今回は、資材市場についての覚書きです。

覚書第6回にて「資材市場はクソ強アクションだから行けば行くだけ手番得」という考察+評価をしましたが、最近その評価を再検討すべきなのではないかという考えが出てきました。

というのは、葦石飯(4人戦の場合)が取れる資材市場に通うことのデメリットとして、『「スタプになる必要がない」=「小進歩を出すチャンスを逃している」』と考えられるからです。 

スタートプレイヤーが一番得できる

当然のことですが、基本的にスタートプレイヤーは有り余る累積スペースから、一番得できる資源を取ることになります。序盤の葦2をはじめ、中盤の木6や土4といった大量資源、増員・耕作、スコアに直結する2頭家畜など、スタートプレイヤーは自分の状況に応じて一番必要な資源やアクションを、他プレイヤーよりも優先的に選択することができます(これも当然のことですが)。この「スタートプレイヤーの優位性」はゲーム開始時の飯1程度の差では到底測ることはできないでしょう。それくらいスタートプレイヤーは有利な立ち位置なのです。

葦石飯は妥協案

資材市場は累積ではなく、葦石飯の固定資源です。ここに足を運ぶということは、他の累積スペースより得できる資源がないからで、悪く言えば妥協案とも考えられます。前回考察した「確かに手数得」ではありますが、「スタートプレイヤーが最初に選択できる累積スペースに比べたら価値が低い」とも見れるのではないでしょうか。そしてスタートプレイヤーになることを放棄して葦石飯に通うことは、本質的に一番得できるアクションを放棄し、結果としてそのゲームで1位になるというゴールを遠ざけてしまっているのではないでしょうか。

そして今回再検討の機械を与えてくれた、小進歩を出す機会の損失という観点です。 

集会所をとれば、小進歩を出すことができる

上記の優位性を獲得するために(もしくはキープのために、1番手)2,3,4番手は集会所を取ることになりますが、集会所アクションにはスタートプレイヤーになれることに加えて小進歩を出せるというメリットがあります。

例えば序盤ですが、ステージ2の増員を視野に入れた葦2を取るためにラウンド1,3で集会所の取り合いが発生しますが、このタイミングで小進歩を出すことができます。葦石飯に通うことで、増築に必要な葦(石飯)2を確保した場合、この小進歩を出すという機会はありません。「小進歩を出す機会を損失した」という見かたもできるのではないでしょうか。

小進歩を出せるアクションは、集会所以外に建て直し、部屋有り増員、そして大小進歩です。ただし建て直しでは大進歩も獲得できるので、実質的な出すチャンスは部屋有り増員2回、そして3人目増員の場合、集会所なしでの増員は困難なことが予想できるので、プラス集会所1回の計3回となります。

小進歩として手札が7枚あるうち、3枚だけしか出すチャンスがないというのはもったいないですから、小進歩の機会を増やせ、他のプレイヤーよりも優位な立ち位置になれることが資材市場に通うことよりも大きなメリットとなるのではないでしょうか。

資材市場と言うより、集会所の話になってしまったところですが、例のごとく覚書、備忘録という立ち位置なので、お気になさらず。また、無意味に集会所に通っても、逆に損をしてしまう可能性もあります。ご利用は計画的に。

今回はここまで。

2019年2月16日土曜日

【アグリコラ】【覚書第11回】仕立屋は飯12の夢を見るか

どうも、どっことです。覚書第11回です。

今回は仕立屋及びレンガの家戦略について考察したいと思います。

私達がアグリコラをやるときに、回ってくる職業の中に仕立屋がいると「コイツ絶対最後まで残るやつじゃん…」という気持ちになり、実際最後まで残ってしまう絶対的不人気さをお持ちの仕立屋なのですが、どうにかしてコイツを有効活用できないものかと思い記事を書いている次第です。

仕立屋はレンガの家戦略でのサポート的立ち位置の職業ですが、そもそも私の中で「レンガの家戦略」がまだ確立されておらず、レンガの家戦略で光る職業たちが残念な評価を受けています。

今回は仕立屋を含めレンガの家戦略(以降、レンガ戦略)を考察することで、低評価を受けている一部の職業の名誉を挽回しようと思います。 

■レンガ戦略について

「そもそもレンガ戦略とは」という話です。アグリコラでは木材が1番集めやすい資材なので、一般的な戦略としては木の家で増築→レンガの家改築→石の家改築という流れになると思います。さらにステージ2ラウンド5で「子供が欲しい」が出ても後手とならないよう、序盤では特に木材競争が発生します。

レンガ戦略はそんな悲しい木材競争からイチ抜けするために、レンガの家にしてから増築することを目指します。レンガをたくさん取れるカードや、レンガの家により効果を発揮するカードを総動員することで、通常であれば手間がかかるレンガの家増築をお手軽にやってしまおうという戦略です。さらに増築には不要となった木材を農場繁栄(柵、厩)に充てることで、木の家増築している他プレイヤーよりも有利な立ち位置に立つことを目的としています。

ステージ2で改築ののちに増築するという流れとなるので、ステージ1ではそこまで大忙しにはなりませんが、レンガ大工の職業カードを出しておくのと、改築(土2,葦1)、大進歩の準備ができれば良いでしょう。それ以外にも増築援助の職業カードを出したり、多めにとれるのであれば木材を取りに行っても良いと思います(あれ、思ったより忙しいんじゃない?)。

ステージ2では、ステージ1と打って変わって改築/増築・授業・増援と大忙しになりそうです。建て直し/大進歩のアクションがラウンド5に出ればベストで、可能であればいち早く改築してしまいたい所です。レンガの家にした後も、レンガ戦略援助の職業カードを出したり、増築、増援、そして食料準備とやることが盛りだくさんです。建て直し/大進歩がラウンド7になってしまった場合、悲しいことに他プレイヤーよりも後手となってしまうのは避けられません。改築ができないので、増築もできず、増員がステージ3以降となる可能性が出てきます。数少ない牧師(後述)の出番となりそうですが、神父を使うのを諦めて木の家で増築したくなってしまうかもしれませんね(汗)。残念なことにこのパターンは約3割の確率で起こり得てしまうのですが。

この戦略をとる上で注意する必要があるのは、石の家戦略をやっている人がいるかということです。石の家戦略でもマイホームを一刻も早く石の家に改築する必要があるので、建て直し/大進歩の奪い合いとなることでしょう。これについてはドラフトをした時に石の家戦略のカードが流れてくるかで察する必要がありそうです。

■レンガ戦略に有効なカード

レンガ戦略に有効なカードを考察します。大まかな区分としては以下の具合です。

  • ◎:必須
  • 〇:有効
  • △:要検討
  • ✕:相性悪

また一部省略した記載については以下の通り。

  • 木*:木材*本
  • 土*:レンガ*個
  • 葦*:葦*本
  • 石*:石材*個
  • 飯*:食料*個

◎ [職業]レンガ大工

キーカード。これか粘土層の窪地があって戦える状況になります。土10を降らせる強力なカードです。粘土層の窪地と違う点は、窪地は日雇い労働に通う必要があるのに対して、こちらは各ラウンドはじめに土2が降ってくるという所です。つまり労働者にアクションの制限がないので、より効率的にレンガ戦略を行うことができます。ステージ2での授業でも問題はないですが、が恐らくステージ2は非常に忙しいことになる予感がするので、できればステージ1の間に出しておきたいカードです。

◎ [小進歩]粘土層の窪地

キーカード。日雇いに土3が付いてきます。日雇いが協力なアクションになるわけですが、出す条件が職業3のため、大工や梁打ち、その他資源援助の職業を準備する必要があり、ステージ1でも忙しいことになりそうです。またレンガ大工の欄で記載した通り、日雇い労働に通う必要があり、労働者のアクションに制限が発生するので、レンガ大工を使って土を得るよりも 難易度が高めとなります。代わりに食料の心配がいらなくなりますが。

〇 [職業]大工

レンガ戦略に限らず、建築補助として有能なので説明略。

〇 [職業]壁装職人

同じくレンガ戦略に限らず有能なので説明略。ステージ2が忙しくなりそうなので、できればステージ1の間に出しておきたい。

〇 [小進歩]梁打ち

増改築での土2・石2を、木1で代用してくれるカード。ステージ1で木材が取れていれば最初の改築でも困りませんし、その後のレンガ大工の土10で3部屋増築が可能となります。木材を集めやすいというのは、レンガ戦略をやっていても変わらない事実ですからね。

〇 [職業]仕立屋

タイトル回収。レンガの家で増築するか、石の家に改築するたびに飯3を降らせます。

仕立屋に十分に仕事をしてもらうためには、レンガの家で2部屋以上増築+石の家改築が必要です。しかも「増築するたび」という記載なので、恐らく1部屋ずつ増築しなければなりません。大工や梁打ちの力を借りることができれば、最大で土1木1葦2で増築ができるので、4部屋増築も現実的になりそうですが、そうなると今度は石の家への改築の難易度が上がりそうですね。そうなった場合は、石の家はあきらめて暖炉や大進歩でスコアを稼ぐチャートに移行するのも1つの手でしょうか。ちなみにタイトルの「飯12」は3部屋増築+石の家改築を想定しています。 

〇 [職業]神父

2部屋のレンガの家に住んでいれば色々資材がもらえる職業。仕立屋は増築する前に出せればいいので焦る必要はないですが、こちらは建て直したらすぐに出したい職業です。特に土3や葦2がもらえるので、後続の増築のことを考えると非常にありがたい。ですが、すぐに増築できるってことはやっぱり仕立屋も急がなきゃいけないってことですかね...アグリコラって難しい...

〇 [職業]牧師

自分だけ2部屋であれば色々資材がもらえる職業。ただし神父と違って、こちらは木材寄りです。建て直し/大進歩のアクションがラウンド7となってしまった時の保険というイメージですかね。他のプレイヤーが順調に増築してくれていることが条件となりますが。はたして...

△ [小進歩]粘土積み場

土を持っていればその半分の土をもらえるカード。一見するとレンガ大工や粘土層の窪地でたくさん土がもらえるのだから相性がよさそうに思いますが、降ってきた土はなるべく早く増築に使いたいので、土を溜めている時間がありません。恐らくレンガ大工や粘土層の窪地で降ってきた土を、踏み粘土を使って柵を作るために使うのであればこちらが有効なカードとなる気がしています。 

△ [小進歩]深い森

土5を持っていれば偶数ラウンドで木が降ってくるカード。土5を溜めている時間がないという点では粘土積み場と同じです。めくれるラウンドカードによっては出すことができますが、木3~4くらいの働きとなりそうです。

✕ [小進歩]家具職人小屋

当然ですが木の家で増築する予定は全くありません。 

✕ [小進歩]踏み粘土

レンガ大工や粘土層の窪地で得たレンガを柵を作るために利用するカードで、増築するために利用するレンガ戦略では完全にバッティングしています。

まとめ

といった具合で、今回はレンガの家による増築をベースとしたレンガ戦略について考察しました。

レンガ戦略は私の中で確立された戦略ではなかったのですが、今回の考察を通して一部のキーカードがあれば十分にやっていけそうな見通しを立てることができました。特に、(私個人の観点で)低評価をしている職業カードについて評価を大いに改めることとなったので、これについては特に有意義な考察になったと思います。 

以上です。

2018年11月6日火曜日

【アグリコラ】【覚書第10回】新しい土地をなるハヤで出したいのだが?

どうも。どっことです。覚書第10回です。

先日「新しい土地戦略の記事を書くのです…」という天のお告げを聞いてしまったので、今回は「ステージ2までに『新しい土地』は出せるのか?」というテーマで考察したいと思います。

新しい土地はドラフトでも時々回ってくるのですが、いかんせん使う勇気が持てません。というのも、「序盤に農場埋められるほど木材集められないだろ…。」という先入観が強く、失敗したときのリスク(つまり新しい土地が出せなくて食糧難)も、この戦略を遠ざける要因になっています。ここである程度考察しておくことで、次回の新しい土地戦略で勝利をおさめるための礎としたいです。

ただ、さすがに小進歩無しで農場埋めるのは無理だったので突き鋤や小牧場の小進歩を考慮に加えます。それでも希望的観測な面が大きいです。 

突き鋤の場合

ラウンド7までの目標

  • 牧場8マス (柵12本)
  • 1部屋増築
  • 畑4

ラウンド7までに必要な資源とアクション

  • 木19 (部屋5 柵12 突き鋤2)
  • 葦2
  • 畑4 (突き鋤が出せれば2手)
  • 増築
  • 突き鋤
  • 新しい土地

スタート1番手として以下の手順

ステージ1

  • 木3 木2
  • 葦2 増築 (最速増築)
  • 木3 スタプ(突鋤) 
  • 木4 飯2or4 

ステージ2

  • 木6 木2 
  • 柵 畑
  • 畑 スタプ(新しい土地) 

スコア(石家まで改築、柵追加)

  • 19点(石家6点 牧場3点 畑3点 新しい土地7点)

考察

突き鋤の場合の肝はステージ2 木6がラウンド6までに取れるかです。遅くてもラウンド6までに木6が取れないと破綻します。 

小牧場の場合

ラウンド7までの目標

  • 牧場9マス (柵12本 うち2本は小牧場)
  • 1部屋増築
  • 畑3

ラウンド7までに必要な資源とアクション

  • 木15(部屋5 柵10)
  • 葦2
  • 畑3
  • 増築
  • 小牧場
  • 新しい土地

スタート1番手として以下の手順

ステージ1

  • 上記同様最速増築後
  • 木3 スタプ(小牧場)
  • 木4 飯4

ステージ2

  • 木6 畑
  • 柵 畑
  • 畑 スタプ(新しい土地)

スコア(石家まで改築)

  • 17点(石家6点 牧場2点 畑2点 新しい土地7点)

考察

小牧場の場合はさらに希望的観測が強いです。木6もそうですが、ラウンド4で飯4を取れなければ物乞いのお世話になります。なので飯4が比較的取れそうな場でのみ有効となり得るでしょう。具体的には羊が早いラウンドで出ている、鋤手助手や日雇い農夫が場に出ているかなどが挙げられます。ただこのリスクを背負った上でも、スコアは17点と「まあ悪くはないけど…」な感じです。正直戦略として組み込むには厳しい印象があります。

 

上記2つを総評すると、「突き鋤が取れれば試して見る価値は十分有り」といったところでしょうか。

といった具合で、

  • …突き鋤と小牧場両方あったらもっと早く出せるんじゃね? 
  • 移動耕作「俺の存在を忘れてもらっちゃ困るぜ」 
  • …そもそもステージ2までに出さなくても十分強いんじゃね?

と、色々思い浮かんでしまいましたが今回はひとまずこれまで。次回に続きを書く予定です。

 (2018/11/12)

追記です。というか続きです。

まず、話が簡単に済みそうな突き鋤小牧場から。

小進歩2枚は出すタイミングがない。以上です。

続いて移動耕作の話。

上記の小牧場の手順をベースに考えてみます。変わるところは

  • 小牧場→移動耕作になり
  • ラウンド6 木2 畑 になり
  • ラウンド7 柵 スタプ(新しい土地)

となる感じですかね。

この時の農場は 部屋3 畑2 柵15なので、石の家にできたとして 6 + 1 + 1 + 7 = 計15点となります。

あれ、普通に農場作るのと大差がない気が…

いや普通にやって15点取れれば十分ですよ?40点を十分に視野に入れられる点数です。

しかし、上記の新しい土地戦略はラウンド7まで2人でやる前提です。当然手数は普通にやるよりも少ないですし、さらに3部屋より増えることもないので増員も遅れます。よって、その後(つまりラウンド8から)のスコアの伸びに著しく差ができることが予想されます。

心の私「移動住宅があるぜ!」

(それベースでステージ1を立ち回ったほうが強そう。)

心の私「子供がラウンド7なら増員遅れにならない!」

(たしかにそうだけど、それってみんな資源取りに行くから木6とかもはや絶望的じゃね?)

と、思ったところで、ラウンド7を目標に立ち回るなら突き鋤が1番リスク低そうという結論に至りましたとさ。 

新しい土地をステージ3以降に出す話は本当に次回以降とさせてください。考察できる技量まで上がったら書きたいとおもいます。